AS, far as I know

PDD(ASD)の成人当事者(ヌルいオタク)が、固有の認知や思考について説明を試みるブログ

気づき・考え

「全周型ウォーリーをさがせ」と「ローソン概念」~過敏な視覚と過剰な区別について(ブログ感想)

Twitter/お題箱で募集しているワーク*1にお題を頂きました(だいぶ前に)。ありがとうございます。 こちらの記事を読んでみてね、ということでしたので読みながら思い浮かんだことなどつれづれと。 morikanoko.hatenablog.com 「パンフォーカス」という言葉…

出題者(彼)もまた我々(己)を知りたいのだ──自閉症流、作文の書き方

国語のテストで「作者の気持ちを答えよ」というのは下手な設問だ、とよく聞く。古くは雑誌の読書投稿欄でネタにされていたような記憶があるし、インターネットが始まってからは様々なコミュニティで目にしてきた。もちろん、私を含めた一言居士と大喜利民で…

愛では足りない。──虐待被害者による、対策への考察

虐待をする親に愛情がないわけではない。むしろ、彼らを追い詰めるものこそが、時に愛であった。虐待という言葉を目にしたとき、多くの人は、異常な人間による考えられない仕打ちを想像するのではないだろうか。しかし当事者の一方として、あれは『異常な人…

デザインあ「考えていないわけではない」

NHKに「デザインあ」という番組がある。 コーネリアスの不思議な音楽に乗せて、ピクトグラムや椅子などの人が考えたデザイン、果物などの自然が作ったデザイン、時には発泡スチロールをつぶつぶに分解してみたりと「人間の身の回りにあるものがなんなのか」…

ほねおり随感~嬉しかった支援、医療編

こちらの記事はあなたの周りにも困っている人いませんか?みんなの世界自閉症啓発デーコラボ2016!ブログ編に参加しています。今年のテーマは「嬉しい支援」。 10月の末に足の骨を折った。それで今日まで通院が続いている。 本題に入る前に、改めて自己紹介…

パニックホラーにおける自閉症の生存可能性

物事に集中したいとき、自分の知っている曲を聴く人と、逆に知らない曲を流すという人がいる。 後者の人の言うところでは、知っている歌詞が耳に入ってそれについて気分が行ってしまうから勉強には向かない、とのことである。私とはまったく正反対の感じ方だ…

イベント回収。~自閉症の音声コミュニケーションにおける弁別と翻訳の話

少し前から父のことをプロップだと思っている。 この言葉はどうも演劇の世界で小道具のことを指すようなのだが、私が知ったのはゲーム用語としてだった。この場合要するに、いかにもな感じで置いてある宝箱とか道をふさいでいる岩とか、それっぽいことが彫っ…

じいちゃん考

母方の祖父の話である。 長いこと農業を営んでいる祖父は、近所に住んでいた。私の家の隣も祖父の畑だったので、たびたび仕事に来ては我が家で十時と三時のおやつをとっていた。祖母は人間より犬猫や草花の方が気が合うんじゃないかという人だったが、祖父は…